日本では語学能力を持っているかどうかの判断を検定試験によって行うという風潮があります。
実際に、面接試験では、検定試験の結果のみを重要視する風潮がありますね。
学生相手であれば、これでもいいのかもしれませんが、ビジネスパーソンにとってこれほどナンセンスなものはないと思っています。
まず、検定試験では読・書・聴・(話)の4つの分野で均等に能力を持っていることが検定試験合格には必要になっています。
しかし、書く能力をつけるためには、その他の分野とは比べ物にならないくらいの努力が必要になります。
しかも問題にでてくる文はほとんど学生くらいしか使わないのではないのかという文章ばかりです。
いまやビジネスシーンでは国際語という位置づけになっている英語を除いては、外国語の習得で4つの分野の能力を均等にあげる努力は効率が悪いと私は思っています。
相手がまったく英語も日本語も理解できない場合については、その言語でコミュニケーションをせざる得ませんが、それ以外ではあえて第二外国語を使う必然性がなく、むしろ危険な場合もあるからです。
例をあげましょう。
英語も話せるスペイン人とビジネス交渉をするとき、僕はスペイン語も英語もできるとしても絶対に英語で交渉をすすめます。
理由は
1)英語で話している場合は、お互いにとって英語が外国語だから実力はイーブン、場合によっては英語の習熟度がこちらのほうが高い場合は、有利なポジションをとることができます。これに対してこういう場合にスペイン語でやるのは不利です。相手にとって母国語であるため、「きちんと話す」という行為そのものに神経を使う必要がないため、その分だけ余計に彼らはビジネスの交渉に神経を集中されてしまいます。
2)相手が複数の場合に、スペイン語を知っていれば、スペイン語で「内輪の作戦会議」を聞き取ることができるので有利です。牽制にもなります。
3)挨拶や、軽い言い回しを会議以外の場で使うことで、相手がこちらに対して親近感を持つことができます。
このような理由からビジネスパーソンが第二外国語を学ぶ場合には、
(1)読みことと聴くことは徹底的にやる。
(2)話すことは歯簡単な言い回し程度でオーケー
(3)書くことはこの際忘れる。くらいの語学レベルでビジネス世界では充分渡り合えると思っています。
無理に検定試験をめざすくらいなら、本業のビジネスに力を注いだほうがいいでのではないでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿