「外国語をマスターするにはその国にいかなければならない」という迷信は今でも幅を利かせています。
この迷信は便利なもので、その国の言葉をきちんと教えることができないネイティブ教師が「外国語を勉強するのにはどうしたらいいか」という質問に対して、一番簡単で納得させることができる答えであります。
そして、学習者側からすれば、語学が勉強できないいいわけとしても便利ですし、語学が上達しないいいわけとしても便利なのです。
しかし、ちょっと考えてみましょう。
たしかにそういうめぐまれた状況にある人は語学の上達は早いでしょう。しかしその逆にそういうめぐまれた環境にいるにも関わらずまったく語学を身につけない人だっています。逆に海外体験がなくても他人に教えることができるくらいにその言語に精通している人だって存在します。
その違いはいったいなんでしょうか?
それは、言葉に対する苦手意識をその人が持っているかどうかだと僕は思います。
特にある程度年齢の高い人になるほど「どうせいまさらやっても単語は覚えられないだろうし」とか「もともと外国語は苦手だから」といって自分の殻に閉じこもってしまうのです。
そして、そういう人ほど外国語をマスターするにはその国にいかなければならないという妄想に取りつかれています。
端的に言うとこの問題は、その人自身の心の問題なのです。
もし、その人が自分のメンタルブロックを壊すことができれば、自分が必要としているレベルの外国語の習得はそれほど難しいものでは有りません。
そのメンタルブロックをこわすキーワードは「脳は死ぬまで進化しつづけることができる唯一の臓器だ」という信念と「自分は外国語が得意だ」という勝手な思い込みだと思います。
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